
令和4年度深川市長杯(こめっちカップ)第4回全国選抜高等学校女子バレーボール大会決勝トーナメントが8月7日、北海道・深川市総合体育館で行われました。3連覇を狙ったクラーク国際(深川)は、0−2(12−25、21−25)のストレートで昨年度の春高バレー北海道予選4強の旭川大学高校Aに敗れ、準優勝で大会を終えました。それでも1、2年生中心のメンバーが、名将・掛屋忠義監督直伝のコンビバレーに成功。秋の春高バレー予選シーズンに向けて、着実な進化を見せました。
第1セットを奪われて迎えた第2セット3−3の場面でした。セッターの岡本もえ(1年)が約2mの速いトスを送るとすぐ、エースの加藤綸菜(りんな、2年)が飛び上がり、バーン!と、相手コートのど真ん中にボールを打ち落としました。7月上旬から練習を始めたBクイックが鮮やかに決まり、一度は勝ち越し。その後に逆転を許して敗れましたが、6月のインターハイ道予選の時にはなかったプレーを披露し、成長を示しました。掛屋監督は「大会を通してBクイックとワイド攻撃は、良い形がありました。秋までにAクイックを身につけられれば」と、今後の上昇に期待を寄せました。
個人としても収穫の多い大会になりました。加藤は足の小指が腫れ、痛みを我慢しながらも飛び続け、決勝トーナメント3試合で55%のアタック決定率※を記録しました。「以前より相手コートの状態や、ブロックが見えるようになりました」と、攻撃の大黒柱は手応えを口にしました。リベロ賞を獲得した守備の達人・本間真緒(2年)は「これまではフォームを気にして飛んでしまって(レシーブに)遅れることもありましたが、(フォームを)気にしないで飛ぶようにしたら、(レシーブできる)確率が上がりました」と、笑顔で自分のプレーの変化を振り返りました。
この日は決勝戦で敗れましたが、6日のリーグ戦では同じ旭川大学高校Aにフルセットで勝ちました。千葉から参戦した全国大会10回出場の強豪・柏市立柏高校からは、ストレートで勝利をもぎ取るなど、3連覇こそなりませんでしたが、大きな自信をつける大会になりました。今後は8月下旬に大学生や道外の高校生を招いた交流試合を実施。10、11月の春高バレーの予選に向けて、コンビプレーの完成度を高めていきます。「キャプテンの久保(花音=2年)を怪我で十分に起用できなかったこともあって、決勝まで来られるとは思っていませんでした。このメンバーで、ここまでやれたのは収穫です」と掛屋監督。地元・深川で自信をつけた選手たちの、秋の飛躍に期待してください!
【決勝トーナメント】
2回戦(準々決勝) 2−0(25−15、25−11)天塩高校
準決勝 2−0(25−7、25−15)北海道栄高校
決勝 0−2(12−25、21−25)旭川大学高校
※Vリーグ女子の年間アタック決定率トップ選手は、例年40-60%の間